GENtiArchitectsDESIGN モクジヘモドル
Vol.41
武相荘

2004.08.16
東京都町田市の小田急線、鶴川駅から歩いて15分位の自然が残る中に
「武相荘(ぶあいそう)」は建っています。
この茅葺き屋根の農家は、1940年から98年、
白洲次郎・正子夫妻が住んでいた邸宅で、現在は一般公開されており、
邸内には着物、骨董の食器など、ゆかりの品が季節ごとに展示されています。
家の中心であるリビングは、当初土間だった場所に床を張り、洋間に改装、
その後床暖房を入れ、現在の白いタイル貼りへと変わっていったそうです。
古い民家にはアンバランスにも思えますが、仕切りの格子や漆喰の壁とも見事に調和し、
何とも言えない落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
初めて武相荘を訪れたのは、自宅の実施設計が終わりかけの頃で、
母の友人に誘われ出掛けていきました。
一歩足を踏み入れ、この白い土間を目にした時、「これだ!」と思いました。
自宅の土間もタイル仕上の予定でしたが、
イメージは素焼きの「テラコッタ」タイルでした。(当時の流行もあったのですが)
和とも洋とも捉えられ、流行に左右されず、ずっと変わらず落ち着いた雰囲気を出せる。
こういう磁器質の白いタイルの使い方があるんだなあと感心してしまい、
早速、図面も修正しました。
(金額的にもかなり下がったので、なお、良い発見でした!)
白洲正子さんは晩年「家と一緒に呼吸しながら四季の移り変わりを自分の肌で感じる、
そういう暮らしがしたかった」と書かれています。
近隣は大きく様変わりをする中、今も自然を感じる事の出来るこの家は
ひっそりと建っています。
今の時期は、夕顔や山百合、盗人萩が綺麗に咲いている頃でしょうか?
冬の手前にしか訪れた事が無いので、秋・春・夏も楽しんでみたい空間です。
Vol.42
甲子園

2004.08.23
北海道代表・駒大苫小牧高校、優勝おめでとうございます!
アテネオリンピックが盛り上がる中、甲子園でも熱戦が繰り広げられ、
そして春夏通じて、初めて真紅の優勝旗が津軽海峡を越えました。
昔から北海道は雪のため、他県よりも練習時間が短くなるので弱い・・・
なんて言われていましたが、これで、そんなジンクスは無くなりましたね。
長野県代表でここ松本市にある塚原青雲高校は、惜しくも初戦敗退でしたが・・・
故郷・千葉県代表も初出場ながら、東北高校にも勝ち、準決勝まで頑張りました。
高校生の頃は、県大会の応援へも行き、炎天下、真っ黒になりながら
スタンドで声を張り上げました。甲子園で応援するのが夢でした(叶いませんでした・・・)
決勝戦の日は、夏休み中の登校日に重なり、慌てて家へ帰って来たものでした。
幾つになっても、夏の高校野球はいいものです。
今年もプロ野球で活躍する選手が生まれてくるのでしょうか。
同じ年で、甲子園でも活躍した中日の立浪選手や阪神の片岡選手、
伊良部選手は、なんだか同級生の様な感じがします。
引退しましたが、元横浜で脳腫瘍を克服し、野球にカムバックした盛田選手も、
同じ年で甲子園で活躍していました。
彼らが今でも頑張って活躍している姿をみると、自分も頑張ろう!という気持ちになります。

Vol.43
田舎暮らし

2004.08.30
先週、埼玉から小学4年生のゆりちゃんが、トヨゾウに会いに遊びに来てくれました。
犬が大好きという彼女は、親元を離れ数日、トヨゾウと過ごすのが、
毎年夏休みの恒例となりつつある行事で、松本市内のドックラン「ベンの広場」で、
ボルゾイやダルメシアン、シュナウザーなど色々な犬に会えるのも楽しみの一つです。
夜、「田舎暮らし」の特集のテレビ番組がやっていました。
長野県の様々な町や村で、定住したり、家を建てたり、出産したりすると、
補助金が出る・・・という内容で、
「色々な特典があっていいね」なんて言いながら見ていたんですが、
ゆりちゃんが「お金でしか人を呼ばないのかな。良い所、いっぱいあるのにね」と
ポツリと言いました。
愕然としてしまいました。そうだよねえ・・・と。
私も長野県へIターンして12年。人生の1/3を過ごした事になります。
満員電車にも乗らず、ちょっと行けば自然溢れる中で過ごせ、温泉も近い!
また、良い人達にも恵まれ、楽しく田舎暮らしを満喫しています。
お金じゃないんだよね・・・って、自分自身が思っている事を、
ゆりちゃんの一言で改めて気が付きました。
市町村もお金だけでなく、もっとソフト面で田舎暮らしの良さを
アピールした方がいいのではないでしょうか。
子供の率直な意見に感動した夏でした。
ゆりちゃん、夏の信州も良いけど、冬もなかなかですよ。
雪一面のドックランで、トヨゾウと遊んでくださいね。
Vol.44
オペラ
「ヴォツェック」


2004.09.06
松本市のまつもと市民芸術館で29日、こけら落とし公演となる
サイトウ・キネン・フェスティバル(SKF)の小澤征爾SKF総監督指揮の
オーケストラ演奏のオペラ「ヴォツェック」の上演が始まりました。
今回の「ヴォツェック」の特徴は、今までにない斬新なスタイルで、
舞台装置デザインは建築家の安藤忠雄氏。
デザインしたペットボトル4万本を使い、ストーリーの場面場面に合せ、
白、赤、青、黄などさまざまな色に変化する照明にペットボトルが反射し、
幻想的な世界を描きます。
幸運な事に、8/31の公演を見に行く事が出来ました。
初めてのオペラに少々緊張気味でしたが、座席に座り、
青く浮かび上がるペットボトルの舞台に、まず驚き、
公演が始まり、出てくる出演者全てが同じ衣装に驚きでした。
その衣装も、白い布団の様なというか、チェスの駒の様というか、奇妙なスタイルで、
メイクも白塗り、頭も白い水泳帽のようなものをかぶっていました。男も女も子供も。
悲劇的なストーリーで、悲しい気分になるラストですが、
耳と目で楽しむ素敵なオペラを体験できました。
ご一緒した海外にもオペラを見に行くという程のオペラフリークの方も
「こんなの初めて」と喜んでおられました。
毎年恒例のサイトウ・キネン・フェスティバル、今年も大盛況の様です。
まつもと市民芸術館のお披露目にもなりましたが、
観客のチケットを公演ホールの各入口でチェックするという体制は、いかがなものか?
又、せっかくの芸術館、ただの「ハコモノ」にならない様、串田和美館長お願いしますね!
私は、松本市民としてご近所として応援しますよ。
Vol.45
ヴィラデスト
ガーデンファーム
&ワイナリー


2004.09.13
夏休みも終盤に近づいた8月の下旬、埼玉から友達の小学4年生のお子さんが我が家の
トヨゾウに会いに来てくれました。ここ数年は夏休みの恒例行事になっていて
トヨゾウのほうも待っていたかのような、はしゃぎ様。
最近ろくにどこにも出かけることの無かった私たちも彼女を連れて自然を満喫しに、
東御市にあるヴィラデストガーデンファーム&ワイナリーに行ってきました。
ここは、エッセイストの玉村豊男さんがオーナーをする、
自園自醸(ワイン醸造を、原料ブドウ園がある同じ場所に設けられた醸造所で行う) の
ワイナリーで周囲にブドウ園だけでなく、
トマトや唐辛子、ズッキーニ、りんごなどいろんな食材を栽培していて、
この農園の中を自由に散策できるようになっています。
普段畑の中など歩いたことの無い、彼女も新鮮な空気に満足そう。
お昼はあらかじめ予約しておいたワイナリー2階のワイナリーカフェの農園を
一望できるブリッジ席で、ランチコースを食べました。
予約しておいたのが、大正解で予約がないと結構またされていた様子。
レストランの入り口付近で立ち話しをしている人が
どこかでみたことあるなーと思っていると、まさに玉村さん御本人。
ランチコースは2,500円で農園で取れた新鮮な野菜をふんだんに使った料理に大満足、
気分転換になったおいしい一日でした。
Vol.46
物干

2004.09.20
この事務所兼自宅に来られた方の8割の方は、こう尋ねます。「洗濯物はどこに干すの?」
ここにはベランダはありません。庭に物干台もありません。
1階の壁に物干金物も取り付けてません。
不思議に思うのも当然です。道路を挟んだ向かい側はコインランドリーです。
「全部ここで?」と思う方もいらっしゃると思います。
実は、洗濯の度にスタンド式物干を庭の物置から取り出して干しているのです。
庭は丁度格子戸の正面なので、その時はロールスクリーンを下げ見えないようにします。
夕方には、物干をたたんで、仕舞います。
何故こんな手間の掛かる事をしているかと言うと、
個人的にベランダに常に物干竿があるのが好きではないからです。
これは、私自身の考えであり、生活スタイルなんだと思います。
子供がいれば洗濯物の量もハンパじゃないから、そうも言ってられないでしょう。
その時は又、どうするか考えていこうと思っています。
最近、お施主様とどこに洗濯物を干すか?を一緒に考える機会が何度かありました。
「普通ベランダに干すのでは?」
間取りも家族構成も生活スタイルも土地の形状もそれぞれです。洗濯の仕方もそれぞれ。
庭に陽が差すならば洗濯機のある1階に物干を持ってきて、取り込んだ物を2階へ運ぶ・・・
1階は視線が気になるので2階に干したい・・・
洋服は2階にあるので、お風呂も洗濯機も2階にし、
ベランダで干し全てを2階で完結したい・・・
それぞれの「生活しやすさ」「いつも通り」に合せて、毎日の洗濯スタイルも決めれば
より暮らしやすくなるのではないでしょうか。
Vol.47
大きなキッチン

2004.09.27
一昨日、7月に完成した「a:r134」さんの夕食にお招きいただきました。
使われなくなった事務所を住宅へとコンバージョンした「a:r134」は、
約36帖のLDKにある幅2700、奥行1000のアイランド型のキッチンが、
家族の中心になっています。
「パーティーテーブルにもなるキッチン」とこのHPのWORK−03に
紹介させていただきましたが、まさにそれを満喫してきました。
日が暮れ始める頃ビールで乾杯し、爽やかな風の中、まったりと食事が始まりました。
日が落ちた頃シャンパンを開け、ご主人お得意のパエリアも作り方を教えて頂きながら
横で出来上がるのをワクワク眺めていました。
高さが88cmのキッチンのカウンターチェアを決める時も、皆で迷いました。
座りやすさを重視するのか、真っ赤なソファとあうデザインは?、
高さは上下した方がいいのか・・・等々議論し、インターネットで探した
ポリプロピレン樹脂製のスタッキング可能なシンプルなチェア4脚にしました。
これも長く座っていても疲れず、正解でした。
ステンレスのキッチンの天板は使い終わった後、濡れた布きんで拭き、
さらに専用のオイルで拭きます。
手間は掛かりますが、長持ちの秘訣です。愛着も湧いてきます。
「生活を楽しむ」ご家族と楽しい時間を共有できる事が、設計の楽しみでもあり、
財産なんだと実感しました。パエリアもとても美味しかったです。御馳走様でした!
Vol.48
トヨゾウ

2004.10.04
我が家の愛犬「トヨゾウ」は来年の1月26日で満9歳になります(人間で言うと52歳)
金目銀目のシベリアンハスキーの雑種で、体重23.5kgの中型犬です。
設計事務所をここ埋橋で開設して1年。色々な方がお見えになりました。
有難い事に、トヨゾウは特に子供たちに可愛がっていただいています。
先日も2度目にお会いしたお客様の娘さんが描いたトヨゾウと一緒の絵を
「ハイ」と手渡してくれました。
トヨゾウに会うのを楽しみにしていてくれるお子さんもいます。
今朝も小雨の降る中、子供たちと庭で遊んでいました。
ドックランでは、気が小さいせいか、他の犬となかなか遊べませんが、
ここ1年は、彼女(実はメスなんです)にとって楽しい日々になっていると思います。
よく聞かれる名前の由来ですが、ずばり野球選手の名前です。
10年以上前、中日ドラゴンズ(優勝おめでとうございます!)に
南牟礼豊蔵という選手がいて、彼が代打で出てくると、
スタンドから「トヨゾウ」コールが沸き起こっていたのです。
それをいつも聞いていた私は犬を飼うならば名前は「トヨゾウ」と決めていたのです。
頂いた犬がオスではなく、メスだったのですが・・・
トヨゾウの生家は長野市三本柳なのですが、先日偶然通りかかったので、
母犬は元気かなあ・・・と訪ねてみました。
残念ながら亡くなっていたのですが、お隣の家にトヨゾウの兄弟がいました。
そっくり!でした。今度はトヨゾウを連れて会いに行きたいと思います。
Vol.49
陶芸教室

2004.10.11
松本の中町通りにある公開工房ステーショナリー「のまど」の陶芸教室に
通い始めて1年半になりました。陶芸はやってみたいなあと以前から思っていました。
それまでの陶芸体験は、修学旅行で高山にて、会社の研修旅行で知多半島にての2回のみ。
中町通りをトヨゾウと散歩していて、ふと目にしたのが「のまど」の一日体験の張り紙。
これは!と思い、一日体験を予約したのですが、実際に体験してみると実に面白いのです。
この時はマグカップを作ったのですが、自分の手から色々な物が
好きな形で出来ていく・・・事の面白さにはまりました。
平形牧男先生も素敵な先生です。個性的ですが、実は繊細・・・という先生の作品を
いつも参考にさせて頂いています。
たまづくりやひもづくりなど基本的な技術はしっかり教え、
作るものは生徒を尊重というスタイルが自分にあっていました。
私は主に食器をつくり、いつか全て使う食器は自分の手づくりを目指しています。
今のところは2割程度でしょうか。
ろくろは、手ろくろと電動ろくろの2種類ですが、
私はまわし加減で調整の出来る手ろくろが好きです。土も殆ど赤土を使います。
白土もありますが、自分のつくるちょっといびつな食器は
赤土のぼてっとした雰囲気に会う気がするので・・・
昨年、雑誌の取材でこの家を撮影していただいた時、
先生に作品である高さ1mくらいの壺を貸していただきました。
この土間の雰囲気にあう様にと山辺の河原でとってきた薄を生けてくださいました。
いつか私もこの土間にあうような、あんな大きな壺をつくってみたいです。
先々週、「のまど」が信越放送の夕方の生番組で取材されました。
その時、生徒として出演したのですが、たった3分ながら緊張しました・・・
自分の声の高さにも驚きましたが。
Vol.50
エコ地域デザイン


2004.10.18
先日、10年ぶりに母校・法政大学小金井キャンパスを訪れました。
恩師である工学部建築学科の大江新教授と都市環境デザイン工学科の高橋賢一教授と
ゆっくりお会いする機会を頂きました。
「環境の時代」を切り開く真の「都市と地域の再生」の為の方法を研究する事を目的に
法政大学を中心にすすめている「エコ地域デザイン」のプロジェクトについて、
お話をお聞きする事が出来ました。
このプロジェクトは、歴史プロジェクト、エコプロジェクト、再生プロジェクト、
地域マネジメントプロジェクトの4つのプロジェクトに分かれており、
それぞれの研究から、環境のバランスと文化的アイデンティティを失った日本の
都市や地域を持続可能で個性豊かに蘇らせようというものです。
80年代進められたウォーターフロント計画の現在の姿や、
都心の高架高速道路の地中化のボストンのBig Dig プロジェクトの現状など
学生時代を彷彿させる興味深い話題に、ワクワクしながら耳を傾けました。
卒論の「地下鉄の出入口のデザイン」や卒業設計の「地下鉄コンコース・デザイン」など
色々都市デザインについて考えた事も思い出しました。
(大江先生も憶えていて下さり、有難うございました!)
そんな大きなプロジェクト、今の源池設計室には関係のない話・・・ではありませんでした。
高橋教授から、「これからは勝手に個々が建てていいという時代ではない。
松本市で住宅設計をしていく上で、あなたはこれから地域の為に
何をしていかなければならないか」という宿題を頂きました。
簡単に答えが見つかるものではありません。
「まち」づくりを、自然環境や居住環境の調和を考え、
自然に「まち」が共生出来るように・・・という考えを
これからも実践し、尚且つ、自分は何をすべきかを考えていきたいと思います。
大江先生、高橋教授、貴重なお時間有難うございました。
大江先生の教授室に、92年卒業時にゼミ仲間で送ったミニ冷蔵庫、今でも健在でした。
扉には皆からのメッセージもしっかり残っています。
先生も、久々皆と飲みたいなあ・・・とおっしゃっていたので、近いうちに集まりたいですね!
Vol.51
CAD

2004.10.25
母校を訪ね、その変わり様に驚きました。
2000年春に「西館」が竣工した事は雑誌等で知っていましたが、
校門のあった場所に、ガラスカーテンウォールの外観、地上6階地下1階建ての
教室や研究室、実験室、マルチメディア教室中心の近代的な建物になっており、ビックリ。
中に入り、吹き抜けのある広々としたきれいな学生ホール、
地下にはプラズマディスプレイなど最新機器を完備した「メディアライブラリー」
それぞれの机や図書室には情報コンセントと電源、ノートパソコン持ち歩きなんて当たり前。
西館を抜けると学んだ校舎は健在で「こちらの方が落ち着くかな」と腰をおろしました。
今の学生さんは、CADの授業もあるんだなあと感心(当然ですよね・・・)
私がCADに最初に触れたのは、就職して3年目、今から10年位前だったでしょうか。
ワープロ世代で、パソコン自体もあまり触った事がありませんでした。
大学4年生の頃、同じゼミの大学院の先輩であった中田宏明さんが
「4次元数式モデルの建築的特性とその応用に関する研究」をされていて
CG化されたモデルなどを色々説明していただいたのですが、
さっぱり何の事やら分からず、どうやったらあの3次元が描けるのだろうか・・・と
いつも疑問に思っていました。
京都大学の大学院に進まれた先輩の披露宴では、京大の宮崎教授がシャンデリアを見て
高次元との関わりのスピーチをして下さったのですが、ちんぷんかんぷん・・・
あの頃CADやCGが仕事の必需品になっている時代が来るとは思ってもいませんでした。
それを使っている自分も想像出来なかったでしょう。
残念ながら、中田さんは30歳前に急逝されてしまいました。
今の自分も見て頂きたかったです。ご冥福をお祈りしております・・・
Vol.52
あすなろ

2004.11.01
アスナロ【翌檜】
ヒノキ科・ヒノキ属 常緑針葉樹
植栽分布/本州・四国・九州
特徴/樹形は円錐形または鐘形。陰地から半陰地の肥沃な湿潤地を好み、
   乾燥や強い日差しに弱い。
   生長は遅いが萌芽力があり、刈込みに耐える。
別名/ヒバ、アテ、アスヒ、シラビ
アスナロは、井上靖の小説「あすなろ物語」にもあるように、
「明日はヒノキになろう」との意味から、名前がつけられたと言われています。
先週末、設計監理していた文具のひろば「ASU76(あすなろ)」様の
工事完了の引渡しがありました。
松本市笹賀の流通団地内、倉庫から店舗への改修工事です。
200坪の店内は、日常の文房具からファンシーグッズ、OA用品、Gショックなど、
まさに「文具のひろば」です。
最近の私のお気に入りは、軽い力で綴じられる「ホチキス」と
CMでおなじみの「プニョプニョピン」とその仲間の「プニョプニョマグネット」で、
いずれもより多くの人が使いやすい「ユニバーサルデザイン」です。
カウネットなど通信販売で文具を買う事も多くなりましたが、
この様に色々な文具を手にとって選ぶ事ができるのは、本当にワクワクします。
店舗名のロゴ「ASU76」のデザインにも、
明日はヒノキになろうと一生懸命頑張る「アスナロ」の木のモチーフが
プラスされています。お店は11月中旬オープン予定です。
Vol.53
ドコモモ

2004.11.08
今朝の信濃毎日新聞に「ドコモモ」についての記事が載っていました。
DOCOMOMO(ドコモモ)とは、
正式名称をThe Documentation and Conservation of buildings,
sites and neighborhoods of the Modern Movementといい、
モダン・ムーブメント(近代運動)やその理論的基盤であるモダニズム(近代主義)に
歴史的価値を認めそれに関わる建物や資料を保存する意義を訴えることを
目的とする国際組織で、日本でも4年前に支部が発足しました。
歴史主義や赤レンガの建物は保存されるようになりましたが、
モダン・ムーブメントの建築に保存の声があがることは稀で、
このような状況を憂い、すでに保存の対象になっている建築に加えて
モダン・ムーブメントにも目を向ける必要があることを、
そしてそれに関連した建物や資料に歴史的評価を下し、
20世紀の遺産として守っていく必要があることを、ドコモモは提唱しています。
「文化遺産としてのモダニズム建築展」や雑誌でも「ドコモモ100選」が紹介されています。
丹下健三氏の「香川県庁舎」、坂倉準三氏の「神奈川県立近代美術館」、
大江宏氏の「普連土学園新校舎」、
「千里ニュータウン」、
「一連の同潤会アパートメントハウス」
などが100選に選ばれています。
ここ長野県内ではアントニン・レーモンドの「聖パウロ教会」「軽井沢スタジオ」
吉村順三氏の「森の中の家
」が選ばれており、いずれも軽井沢です。
東京の同潤会アパートも再開発や建替えにより、殆どが解体されました。
表参道の顔であった青山アパートメントに関しては一部のファサードが残される様ですが。
高校生の頃、姉が青山アパートに入っていたショップに勤めていたので、
よく遊びに行きました。
ファサードが残っても、あの独特な雰囲気は残らないと思うと残念です。
Vol.54
楽しみの一つ

2004.11.15
10月半ばから始まった世田谷でのマンションリフォーム工事も終盤を迎えました。
築15年の1LDKをスケルトンにし、設備配管もいちからやり直し、
住む人の「現在」そしてこれからに、より快適でより安全な暮らしの為の改修工事です。
工事が始まる前から工事期間中、お施主様に東京の美味しいお店を味あわせて戴きました。
□レストラン・キノシタ
 代々木にあるフレンチのお店。日本で一番予約の取りづらい店とも言われているそうです。
 ランチは1800円と御手頃で、前菜+メイン+デザート+コーヒーは味も量も満足!
 いずれも幾つかの中から選べるのも嬉しいです。
□美登利
 本店は世田谷区梅丘にあるそうですが、今回は渋谷マークシティイーストの4F。
 2000年に完成した、井の頭線に直結した商業施設・ホテル・オフ ィスからなる
 マークシティイーストへも初めて来ました。
 開店30分位に到着しましたが、すでに行列。20番目位でしたでしょうか・・・
 しかし開店同時にカウンターへ座る事が出来ました。板さんの多いのにびっくり
 活気があって、ネタも新鮮、値段も嬉しい価格・・・また来たいです。

□つる壽
 虎ノ門にある関西割烹店。一本通りを入った所にある落ち着いた店構えのお店。
 新潮社の季刊誌「考える人」に「つる壽 味がたり」として以前に連載。
 こちらもランチがお手頃でおすすめは鳥の立田揚げ。女性一人でも楽しめそうです。
Vol.55
文章

2004.11.22
マンデーコラムも松井の背番号と同じ「55」なりました。
いつも読んで頂き、有難うございます!でも、文章を書くのは本当に難しいですね。
小学生の頃、新聞部に所属していました。
当時、新聞部には「コンクール優勝」請負人みたいな大沢先生という、
厳しい先生が顧問で、先生の指導のもと、母校・市川市立八幡小学校は、
学校新聞で文部大臣賞や内閣総理大臣賞などを受賞しました。
夜8時頃まで学校に残り、新聞の記事を書いたり、紙面の校正をしたり・・・
大沢先生は、漫画「ガラスの仮面」の月影先生の様な近寄りがたい雰囲気で、
厳しい指導でしたが、良い記事を書くと本当に喜んで誉めてくれました。
どんな事を取材したり、どんな記事を書いていたかは忘れてしまいましたが、
小学校の卒業アルバムに、将来の夢は「新聞記者」でした。
今は、全然違う道に進んでいますが・・・
今月20日発売「ニューハウス・2005年1月号」の
「お悩みQ&A 家づくりの「困った」に答えます」という特集に
記事を投稿させて頂きましたが、慣れない事で本当に大変でした。
まず、パソコンばかり使っているので字が分からない事、
決められた字数の中でいかに分かりやすく伝えるか・・・終わってみれば、良い経験でした。
文章を書く事も、家づくりと同様に、気持ちを伝える事の難しさを知りました。
皆さんに上手く伝わっていればいいのですが。
Vol.56
ゼラニウム

2004.11.29
1月に竣工したT&U住宅3階のンルームにて、
引越してきたゼラニウムが今年も綺麗に咲きました。
Vol.57
蜜ロウワックス

2004.12.13
先日完成した住宅「和音堂」は、やわらかく温もりのある空間にするため床材に
杉の無垢材を使いました。
無塗装の仕上げにしていただき、引渡し後にお施主さん御夫婦と娘さん、お友達、
そして私たち7人で蜜ロウワックスを塗りました。
素人でも塗りやすく、メンテナンスもしやすいためこの材料を選んだのですが、
なんといってもこれの良い点は100パーセント天然素材ということ。
最近ではシックハウスなどによるアレルギーの問題がよく話題になりましたが、
そういった心配はまったくありません。
ではその蜜ロウの材料は一体なんなのか?まさにミツバチ。
ミツバチが体内から分泌したロウで、ミツバチの巣に使われているものです。
ハチミツをとった後の無駄巣を集めて、湯煎で溶かし、
さらしでゴミだけを取ってつくったものが蜜ロウです。
ワックス材として製品になっているものは、固形のタイプと液体のタイプがあり、
今回は塗りやすい液体のタイプで挑戦。
床の汚れをふき取り、スポンジで蜜ロウワックスを薄く延ばしながら、
塗り乾いた布で余分な油を取っていきます。
布で拭くことで、ムラなく均一に塗ることが出来ます。
約33坪の和音堂の床を7人で、約4時間程度で塗ることが出来ました。
塗り終わった部分はしっとりとしたツヤのあるわずかにぬれた感じのいい風合いになり、
なんともいえない良い質感。おまけに素手で塗っていたため、手もすべすべに。
まさにハチミツのハンドクリームを塗ったかのよう。
自然素材の良さを実感しながらの作業でした。
工務店により作っていただいた家の最後の仕上げを、
お施主さん自らが行うことが出来、なんともいえない達成感と愛着が沸いた様でした。
Vol.58
クワズイモ

2004.12.20
昨日19日の松本市でのオープンハウスに、年末のお忙しい中、
大勢の方に足を運んで頂き、本当に有難うございました!
実際に完成した家を、色々な方の視点で見て頂き、
御意見をお聞きする事は、本当に勉強になります。
オープンハウス終了後、近所の方へのお礼・お披露目も兼ねて、
お施主様が完成パーティーを開いて下さいました。
そこで活躍したのが、なんとオープンハウス用に生けてあったクワズイモ。
クワズイモは、科目:サトイモ科、属名:アロカシア属(クワズイモ属)、
原産地は日本・中国・フィリピン、肉質の太い根茎とサトイモの様な葉が特徴。
サトイモに似ているが、食べられないのでこの名の由来。
トトロが持っている葉っぱ・・・と言えば、ピン!と来るのではないでしょうか?
今回生けたものが、なかなか見られない位の大きな葉のもので、
トトロに似た人でもすっぽり入ってしまう位のものでした。
このクワズイモを傘に、出席者それぞれ記念撮影が始まりました。子供達も大はしゃぎ。
思わぬ所に主役が生まれ、楽しい宴となりました。
お施主様と共に完成をお祝い出来るなんて、設計者としてこれ以上嬉しい事はありません。
お招き頂き、有難うございました!(私の誕生日まで祝って頂き、感激でした・・・)
また一つ、源池設計室にとっても居心地の良い空間が出来ました。
Vol.59
子供たち

2004.12.27
今年も残す所、あと4日になりました。
2004年、素敵な人々との出会いが沢山ありました。特に子供たち。
これまで、親しい子供と言ったら、同級生の娘さんのももちゃんとゆかちゃん、
いずれも千葉県内にいるので、たまにしか会えません。
そしてもう一人、毎年夏にトヨゾウに会いに来てくれる小4のゆりちゃん。
普段、あまり子供に接する機会はありませんでした。
それが今年、お施主さま家族と触れ合う事が多くなり子供達とも親しくなる事が出来ました。
彼や彼女たちの発想の面白さは勿論、一番嬉しく思った事は成長を見る事が出来る事です。
最初会った時は、ヨチヨチ歩きだったのが今ではスタスタ歩いたり、
何か食べ物を欲しい時「アップ、アップ」と言っていたのが、
今では「りんご食べたい」と言ったり・・・
半年、一年の間でものすごく成長している事に驚きました。
この仕事をしていて、家の成長と共に子供の成長まで
一緒に見ていく事が出来る幸せを初めて感じました。
そう言えば、私も幼稚園の頃、家を建てなおした時、
出来ていく過程が楽しく、毎日の様に現場へ行き、
そして何故か姉と一緒に大工さんの家へ泊まりに行った事もありました。
子供たちにとっても、何か心に残る楽しい家づくりになればいいなあと思います。
2004年、HPをご覧頂き有難うございました!
源池設計室も子供たち同様、日々成長し続けていきたいと思います。
2005年も宜しくお願い申し上げます。
Vol.60
2005年

2005.1.10
2005年酉年、新たな年が始まると共に源池設計室も新しいスタートとなりました。
これからは轟シンヤと轟ヨウコ、二人で事務所を進めていく事となりました。
これまでも歩んできた道のりも違い、男の目女の目、それぞれ違う視野も持っています。
ダブルプレゼンと呼んでいますが、いえづくりの最初の段階であるプレゼンテーションを
二人それぞれに考え、提案させて頂こうと思っています。
一つの事務所でありながら、二つの考えを味わえる、
一粒で二度美味しい・・・みたいな事務所にしていきたいです。
はて、一粒で二度美味しいのは何だったのだろうか?ふと書きながら考えてしましました。
yahooに「一粒で・・・」と入力し、検索。
江崎グリコの「アーモンドグリコ」でした。発売は昭和30年なんですね・・・
「かまずに含んでいると牛乳からつくったホエイの風味、
つぎにカリフォルニア産アーモンドの実をかむと今度はすてきな香ばしさ。」
・・・だそうです。パッケージは変わりましたが今も健在でした。
そんなこんなで、今後は二人共鳴し合い、高め合いながら
源池設計室を盛り上げていきたいと思います。これからも宜しくお願い申し上げます。
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